新設法人と「消費税課税事業者選択届出書」
新設会社はいつから課税事業者になれるのか?
■質問
当社は事業拡大のため、
3月決算法人の子会社B社を4月1日に設立しました。
設立後は
- 事務所賃貸契約
- 応接セット購入
- 事務機器購入
などを予定しています。
設立届と同時に
「消費税課税事業者選択届出書」
を提出する予定ですが、
👉 いつの課税期間から課税事業者になれるのでしょうか。
■この事例の論点
✔ 新設法人は原則免税事業者
✔ しかし課税事業者を選択できる
✔ その効力はいつから発生するか
👉 =還付を受けられるタイミングの問題
■結論
👉 新設法人の場合
設立日の属する課税期間から課税事業者になれます。
(消費税法9条4項
消費税基本通達1-4-7)
■なぜ重要なのか(初心者向け理解)
新設法人は通常
👉 売上がないため消費税は免税
しかし
- 設備投資
- 開業費
- 建物賃貸
- 機械購入
がある場合
👉 仕入税額控除により還付が発生する可能性
そのため
👉 課税事業者をあえて選択する
という実務が非常に多いです。
■新設法人の消費税の基本ルール
① 小規模事業者は原則免税
| 判定基準 | 内容 |
|---|---|
| 基準期間売上 | 1,000万円以下 |
| 新設法人 | 基準期間が存在しない |
| 原則 | 免税事業者 |
(消費税法9条1項)
② 課税事業者を選択できる
| 届出書 | 内容 |
|---|---|
| 消費税課税事業者選択届出書 | 任意に課税事業者になれる |
(消費税法9条4項)
■効力が発生するタイミング
通常法人
| 届出提出時期 | 効力 |
|---|---|
| 課税期間中に提出 | 翌課税期間から |
しかし
新設法人は特例あり
👉 設立日の属する課税期間から効力が発生
(消費税基本通達1-4-7)
■今回のケース
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立日 | 4月1日 |
| 決算期 | 3月決算 |
| 第1期 | 4/1〜翌3/31 |
👉 この第1期から課税事業者になれる
つまり
設備投資に係る消費税の還付が可能
■実務上の超重要ポイント
✔ 還付狙いなら絶対に提出が必要
提出しないと
👉 免税事業者のまま
👉 消費税は戻らない
✔ 提出期限は?
明確な期限はないが
👉 事業開始前または速やかに提出が安全
✔ 還付スキームでよくある実務
- 設立1期目
→ 大型設備投資
→ 消費税還付 - 2期目以降
→ 課税事業者継続
※選択すると
原則2年間は免税に戻れない
(消費税法9条6項)
■よくある税務調査論点
- 事業実態があるか
- 還付目的の法人か
- 仕入の用途
- 賃貸契約の実在性
■まとめ
✅ 新設法人は原則免税
✅ 課税事業者選択届出で還付可能
✅ 設立期から課税事業者になれる
✅ 還付狙いでは提出タイミングが極めて重要