FASが本当に見ている再編ポイント
― 会計基準よりも“ここ”を見ている ―
M&Aや組織再編の現場で、
FAS(Financial Advisory Service)が
本当に重視しているポイントは何でしょうか。
実は、
会計基準の条文そのものは、
FASにとって「前提条件」にすぎません。
本記事では、
**FASが再編案件で“無意識にチェックしているポイント”**を
実務目線で解説します。
ポイント①|「その再編で“誰が得して誰が損するか”」
FASが最初に見るのは、
- 親会社
- 少数株主
- 経営陣
- 投資家
の利害構造です。
👉
この構造が歪んでいる案件は、
後工程で必ず揉めます。
ポイント②|「会計処理が先に決まっていないか」
FASが嫌うのは、
- 「この利益を出したい」
- 「このPLにしたい」
という結論ありきの再編。
👉
会計処理は結果であって、目的ではない。
ポイント③|「支配が本当に移っているか」
- 持分比率
- 議決権
- 実質的な意思決定権
👉
形式ではなく実質で支配を見ている
ポイント④|「PPA・評価が合理的か」
FASが最も時間をかけるのがここです。
- 無形資産の切り分け
- 割引率
- 成長率
- シナジーの妥当性
👉
評価が甘い案件は必ず後で修正される
ポイント⑤|「将来の再編余地を潰していないか」
良いFASほど、
- 今回の再編
- 次の再編
- EXIT
まで見ています。
👉
短期最適な再編は、
長期では地雷になることが多い。
ポイント⑥|「IR・投資家説明が成立するか」
FASは必ず考えています。
- 投資家はどう見るか
- 説明できるストーリーか
- 数字の裏付けはあるか
👉
説明できない再編は“失敗案件”
まとめ|FASは「数字」より「構造」を見ている
FASが見ているのは、
- 会計基準
- 仕訳
- 数字
ではなく、
支配・経済実態・将来ストーリー
です。
ここを外すと、
どれだけ会計的に正しくても、
再編は失敗します。