税制改正で何が変わった?
従来の控除額と比較してわかる「基礎控除・年収の壁」の変化
税制改正のニュースでよく聞く、
- 「基礎控除が引き上げられた」
- 「年収の壁が見直された」
という言葉。
ただ、
「前と何が違うの?」
「結局いくらまで税金がかからないの?」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
従来の控除額と改正後の控除額を比較しながら、
どこがどう変わったのかを初心者向けに丁寧に解説します。
1.まず押さえたい「税金がかかる仕組み」
所得税は、次の式で計算されます。
収入 - 各種控除 = 課税所得
ここで重要なのが、
- 基礎控除
- 給与所得控除(会社員・パートの人)
です。
👉
この2つの控除が大きくなるほど、
税金がかからない年収の範囲(年収の壁)が上がる
という関係になります。
2.従来の控除額はどうなっていた?
改正前(従来)の基本ルール
まずは、これまでの仕組みを確認しましょう。
① 基礎控除(従来)
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 |
※一定の所得以下の場合
② 給与所得控除(最低保障・従来)
会社員・パートの方は、
基礎控除に加えて「給与所得控除」があります。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 給与所得控除(最低保障) | 55万円 |
③ 税金がかからない年収(従来)
従来は、
基礎控除48万円 + 給与所得控除55万円
= 103万円
👉
これが有名な 「年収103万円の壁」 です。
3.税制改正後、何が変わったのか?
ポイントは3つ
今回の税制改正では、次の点が見直されました。
- 基礎控除の引上げ
- 給与所得控除(最低保障)の引上げ
- 一定所得以下の人への「加算措置」の拡充
4.基礎控除はどう変わった?
従来 vs 改正後【比較】
| 区分 | 従来 | 改正後 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 最大104万円 |
※所得に応じて段階的
何がポイント?
- 従来:一律48万円
- 改正後:
- 所得が低い人ほど控除額が大きくなる
- 最大で 104万円 まで拡大
👉
低~中所得者への配慮が大きく強化されています。
5.給与所得控除(最低保障)はどう変わった?
従来 vs 改正後【比較】
| 区分 | 従来 | 改正後 |
|---|---|---|
| 給与所得控除(最低保障) | 55万円 | 74万円 |
何がポイント?
- 従来:最低でも55万円
- 改正後:
- 本則引上げ
- 特例加算の新設
- 最大74万円まで控除可能
👉
パート・アルバイトの方ほど影響が大きい改正です。
6.「年収の壁」はどう変わった?
税金がかからない年収の比較
| 区分 | 従来 | 改正後 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 最大104万円 |
| 給与所得控除(最低保障) | 55万円 | 最大74万円 |
| 合計 | 103万円 | 178万円 |
つまりどういうこと?
従来は、
年収103万円を超えると所得税がかかる
というのが基本でした。
改正後は、
年収178万円程度まで、所得税がかからない
ケースが出てきます。
👉
これが「年収の壁が引き上げられた」と言われる理由です。
7.確定申告・年末調整での扱いの違い
毎月の給料では実感しにくい理由
税制改正の内容は、
- 毎月の源泉徴収では反映されず
- 年末調整・確定申告でまとめて調整
されるケースが多くなっています。
年末調整の場合
- 会社が
- 1年分の税金を計算し直す
- 控除額の引上げ分を反映
👉
12月に税金が戻ってくることがあります。
確定申告の場合
- 自分で
- 改正後の控除額を使って計算
👉
申告時点で税負担が軽くなる仕組みです。
8.よくある勘違いに注意
勘違い①「178万円まで無条件で非課税」
❌ 社会保険の壁とは別
⭕ あくまで所得税の話
勘違い②「働いても損しない」
❌ 税金は軽くなるが
社会保険料は別途発生する可能性あり
9.初心者向け・超要約
今回の改正で変わったこと
- 基礎控除が大幅に拡大
- 給与所得控除の最低保障も引上げ
- 税金がかからない年収の上限が
103万円 → 最大178万円 に
まとめ|「何が変わったか」を一言でいうと
税制改正により、
「最低限の収入には税金をかけない範囲」が
従来より大きく広がった
これが、今回の改正の本質です。
特に、
- パート・アルバイト
- 副業を始めた会社員
- 扶養の範囲を気にしている方
にとっては、
働き方を見直すきっかけになる改正といえるでしょう。